動作内容を考慮したプロセス走行制御法に関する研究(POS Project)



【目的】

プログラムの動作内容に合わせたプロセス実行制御の実現



【基本的な考え方】
  1. プロセスの動作内容を把握し,プログラム動作内容の知識として保存する
  2. プログラム動作内容の知識を利用して,プロセスの実行制御法を変更する



【研究状況】

<プロセススケジュール関連>
 従来のプロセスのスケジュールは,プロセス実行の以前に得られる利用形態を基にプロセスの実行を制御している.このため,プロセッサの有効利用を妨げ,また,プロセスの処理時間を無用に引き延ばしている場合がある. そこで,プロセスの過去の実行履歴から将来の動作を予測し,それに応じてスケジュールを変更し,効率的なプロセス動作を行う制御法を提案している.
 詳細は,こちらで説明する.

<入出力バッファキャッシュ関連>
 入出力処理のバッファキャッシュとして,既存の多くのオペレーティングシステムでは,ブロックの使用状況に着目して管理し制御している. 一方,応用プログラムは,ブロックではなくファイルのレベルで扱う. そこで,ファイルの使用状況に着目してブロックのバッファキャッシュを制御する方法を提案している.
  1. ファイルの格納ディレクトリを考慮したバッファキャッシュ制御法(ディレクトリ優先方式)
    1. 基本方式
      1. 指定されたディレクトリの直下に格納されたファイル群を構成するブロックを優先してキャッシュ
      2. バッファキャッシュを分割し,優先するブロックを保護
    2. 期待される効果
      1. 複数処理実行時の優先処理への影響抑制可能
      2. 運用者や利用者が明示的に優先処理を指定可能
      3. 応用プログラムを修正することなくサービスの優先制御を実現可能

    ディレクトリ優先方式の概要
  2. ファイルの使用頻度に基づくバッファキャッシュ制御法
    1. 基本方式
      1. ファイルの情報(参照数,オープン回数,ファイルサイズ)から優先的にキャッシュに保持するファイルを決定
      2. バッファキャッシュを分割し,優先するファイルを構成するブロックを保護

    ファイルの使用頻度に基づくバッファキャッシュ制御法の概要


【主な発表一覧】

プロセスのスケジュール調整についての論文は,こちら

Taniguchi Lab & Yamauchi(Tabata) Lab